事件を起こした子どもたちは、勉強もよくでき、ごく普通の家庭で育っているというケースも多く、何か犯罪に走らせたのか、容易に窺い知れない時代です。こうした事件が起こると様々な報道がなされますが、いずれも野次馬的な扱いが多く、当事者の親の言葉にも「いつの間にそうなったかわからない」「もともとの性格が災いした」など、傍観者的な立場が多く見られます。子どもがどんな場所でどんな育ち方をしたのか、自分の子育ての仕方にまでさかのぼって検証するという親の心の作業が伝わりません。
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個室を与えられた子どものすべてが、自室に引きこもったり自立出来ないわけではありません。ましてや罪を犯すわけでもない。だからこそ、罪を犯した子どもの親がどんな育て方をしたのかが、唯一貴重な証言になるのだと思います。子どもの乳幼児期から少年少女期に、どんな住まいで過したのか、そのことが深い関係をもつように思います。家族団欒の場はあったのか、どんな場所で誰と食事をしていたのか、といったことは親子コミュニケーションの密度と深く関係します。子ども部屋は住まいのどんな場所にあり、家族団欒の場とどうつながっていたのか、という住まいの構造は、子どもの姿や気配が家族からどう見えていたのかの判断材料となります。